2015年6月4日から6日までの間、オーストラリアのアデレードで開催されているフェアトレード活動にかかわる若者のカンファレンス、Fairly Educated Conference 2015に参加しています。
2日目はのワークショップセッションを一つ持つことになりました。2日目は変革の手法を学ぶ(Learn to change)を掲げていて、それに関連するワークショップも多いのですが、主催者からお願いされたのは「素赤井正義をいろんな文脈で話す」というもの。
それもできるんですが、趣向を少し変えて以下のようなことを行いました。
Introduction
2008年のリーマンショック以降の世界経済の冷え込みと先進国での格差の拡大。
G8からG20へ、これまでの西欧民主型の政治体制ではない国を鑑みたグローバルガバナンスの必要性。
今後、気候変動や格差の問題の高まりにより、国際NGOの正当性が問われること。
こうした中で、フェアトレード運動は何を基軸としてその運動を進めればいいのか?
Fair Trade: What’s wrong point on fair trade issue?
そもそも現状の貿易をめぐる何が問題で、そこに不公正があるとすれば、何が不公正なのか?
その不公正を認識することが重要だということ。
Ideal World and Fair Trade
それぞれの参加者が考える理想の世界/社会とは何か?
どのような世界/社会であるべきか?
そのうえで、昨今のアンフェアなトレードを受容している現状は理想の社会を言えるか?
そうでなければそこに活動の軸がある。
What is Social Justice?
ネルソン・マンデラの2005年、トラフィルガー広場での演説を引用し、「貧困の克服に向けた活動はチャリティではなく、正義の追求である」ことを言及し、おかしな状況を正すからこそ、社会正義である点を強調しました。
Solve the social issue: What is a Society?
こちらはよく日本国内のワークショップでも使う手法ですが、国際的な問題であれ、国内の問題であれ、草の根の問題であれ、すべて社会問題。そして、社会問題とは社会における問題。
であれば、社会とは何かを考えることが重要。
社会とは人々の集合体であり、社会変革とは直接的・間接的に人々の認識、価値観、行動を変えること。フェアトレード運動も根本的には同じ。
Why: Why is it important to you?
活動する際に共感を得ていくことが重要。
また、活動を持続するうえで、給与が原動力でない学生活動の場合、特に、なぜ自分が活動をするのかを認識することが重要。
参加者一人ひとりが自分の動機を共有し、分かち合うことで、また問題意識が高まっていく。
上記のような流れで話を行いました。
参加者は他にもセッションがあったにもかかわらず15人近くも集まりました。全参加者が50名程度なので、わりと多い人数で、かつ学生だけでなく、活動家もいたので、少々緊張しました。
基本的に私の壊れた英語を忍耐をもって聞いてくれる優しい人が集まったので、こうした気持ちを持った人々は概ねフェアトレードにも熱心に取り組むんだろうなぁと思いました。
一つ残念だったことは本来50分で行うはずのワークショップを25分で行わなければならず、ディスカッションに多くの時間を使うことができなかったことですね。