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La Patata Dolce



ギニア:血塗られた虐殺から一年、いまだ届かぬ正義の声

ヒューマンライツ・ウォッチのウェブサイトより転載です。
http://www.hrw.org/ja/news/2010/09/27-2



ギニア:血塗られた虐殺から一年、いまだ届かぬ正義の声



アカウンタビリティこそが最優先課題





日本語ニュースリリース: http://www.hrw.org/node/93350



英語オリジナル: http://www.hrw.org/en/news/2010/09/26/guinea-one-year-no-justice-bloody-stadium-massacre





(ダカール、2010年9月27日) ギニアの首都、コナクリのスタジアムで起きた大虐殺からもうすぐ1年が経つ。これに先立ち、本日ヒューマン・ライツ・ウォッチは、虐殺の責任人物に裁きを受けさせることこそが、ギニアと国際的パートナーの最優先課題である、と発表した。この虐殺では、150人以上の野党支持者が殺害されたにもかかわらず、現在に至るまで、虐殺の責任者とされる人物は、一人も法の裁きを受けていない。また、過去に起きた虐待行為に関する責任追及がしっかりと議論されることもないまま、ギニアでは2010年10月に予定されている2度目の大統領選の準備が進んでいる。







2009年9月28日、虐殺事件(http://www.hrw.org/ja/news/2009/12/17-0 )は起きた。首都コナクリにあるメイン・スタジアムには、当時実権を握っていたムサ・ダディ・カマラ陸軍大尉率いる軍事政権に反対する数万人の人びとが、静かに集っていた。この満員のスタジアムで、大統領護衛、警官隊、機動隊と、平服に身を包んだ民兵たちが、発砲。逃げ惑う人びとに向かって銃撃した。集会に参加していた100人以上の女性が、治安部隊から残虐な性的暴行を受けた。





ヒューマン・ライツ・ウォッチの西アフリカ上級調査員、コリーン・ダフカは「虐殺から一年経とうとも、殺された遺族の両親、配偶者や子どもたちの悲しみが癒えることはない。しかしながら、この残忍な行為を計画、実行、そして隠蔽しようとした責任者たちは、自由の身を楽しんでいる。」と述べる。「これまでの国家による暴力・虐殺事件と同じように被害者たちが求める法の正義を無視してしまうことは、絶対に許されない。」







虐殺の後、兵士たちは遺体をスタジアムと病院の安置所から持ち出してまとめて埋めてしまうなどして、証拠の隠滅を図った。多くの野党支持者たちが恣意的に拘束され、陸軍および警察の施設で拷問などのひどい虐待を受けた。







この暴力事件を計画・組織したのは、当時の与党、国民民主発展評議会(Conseil national pour la dmocratie et le dveloppement, CNDD)の政府高官たちとみられる。9月28日及びそれ以降に行われた治安部隊による殺戮、レイプ、そして虐待について、ヒューマン・ライツ・ウォッチや国連の国際事実調査委員会、そして、現地の人権組織および国際的人権団体は、広範で組織的な攻撃であり、人道に対する罪に該当する可能性が高いと結論付けている。





2009年10月には、国際刑事裁判所(ICC)が、ギニアでの状況について予備調査を始めたと正式に発表した。ICCは、とくに深刻な犯罪については、締約国に捜査・訴追の意思がない場合やその能力がない場合、捜査・訴追を行うことができる。2009年12月、ギニア政府は捜査を開始し、責任者を裁くと約束。にもかかわらず、捜査の進捗に関してはわずかな情報しか提供されておらず、政府主体の調査では、治安部隊が廃棄したとされる100以上の遺体の行方すらわかっていない。



ギニア政府の治安部隊は、これまでにも、武器を持たないデモ参加者に対して正当な理由もなく武力を行使したことが何度かある。2006年6月には、首都コナクリで治安部隊が13人の抗議者たちを銃殺している。2007年の1月と2月には、治安部隊、とりわけ大統領護衛が、国家統治に不満を抱く人びとが集まった全国ストライキ集会で、武器を持たない抗議者たちに向かって発砲(http://www.hrw.org/node/10974 )した。これにより、少なくとも137人が死亡し、1,700人以上が負傷した。これらの事件において、誰にも全く責任を取らされていない。





2009年12月上旬に起きた暗殺未遂で、CNDDのリーダーであるカマラ大尉は再起不能状態となった。



カマラ大尉が国外に逃れた後、穏健派のセクバ・コナテ准将が臨時大統領の座についた。コナテ准将、よりプロフェショナルな軍将校たち、市民社会、そしてギニアの関係各国政府などは、自由で公正な大統領選挙を強く求めた。一回目の投票は6月27日に行われた。政治的緊張の中2回目の投票が準備されており、投票は10月10日の予定。ヒューマン・ライツ・ウォッチは、ギニアの現リーダー、将来のリーダーそして司法当局に対し、2009年の虐殺に関わったとされるすべての人物を、階級にかかわらず徹底的に調査し、公平な裁判に関する国際的標準にもとづく審理を行うよう要求した。ただし、ギニアの司法が、行政から独立していないほか、リソースも不適切で汚職も存在している。よって、あらゆる専門家の力をあわせ、ギニアでの国内捜査を、公平で独立し効果的なものとしなくてはならない。





アフリカの各国政府は、自国の中の人物(たとえば、現在ブルキナ・ファソ在住のカマラ大尉や現在行方がわかっていない当時の副官トウンバ・ディアキテ中尉など)が、将来的に、2009年9月に起きた深刻な国際犯罪に関与した容疑で訴追された場合には、こうした犯罪人をギニア司法にしっかりと引き渡すべきである。ギニアに経済支援や開発支援を行っている諸外国政府などは、ギニアの新政府に対し、特に2009年の虐殺事件に対する司法による裁きをしっかりと実現するとともに不処罰を絶つことを優先課題とするよう、要求し続けるべきである。また二国間経済援助及び多国間経済援助については、虐殺の被害者救済の進捗を援助の条件とするべきである。



ギニアの新しいリーダーたちは、司法制度の改革や治安部隊の規律の向上など、人権侵害を蔓延させてきた不処罰問題の原因解決に向けて迅速に取り組むべきであると、ヒューマン・ライツ・ウォッチは述べた。



「ギニアの新政府は、去年の大虐殺のような状況を生み出した暴力と不処罰の悪循環を断つために、今すぐ行動すべきだ」と、前出のダフカは語る。「司法制度を強化し、2009年虐殺の責任者をしっかり法の下に裁くことこそ、その第一歩となる。」



2009年12月のヒューマン・ライツ・ウォッチ報告書「血の月曜日:治安部隊による9・28虐殺と強姦」はこちら:



http://www.hrw.org/en/reports/2009/12/16/bloody-monday-0







2007年4月のヒューマン・ライツ・ウォッチ報告書 “Dying for Change: Brutality and Repression by Guinean Security Forces in Response to a Nationwide Strike” はこちら:

http://www.hrw.org/en/reports/2007/04/23/dying-change-0



ヒューマン・ライツ・ウォッチによるギニアに関する情報の詳細はこちら: http://www.hrw.org/en/africa/guinea
by smile-and-happy | 2010-11-03 14:06 | お知らせ
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