La Patata Dolce



明石康講演会

明石康講演会(5/17@法政大学 11:10~12:40)

「世界平和のための国連と日本の役割」
それぞれの国が問題を抱えていて日本は優れた状況にある。
しかし、恵まれているが故に「平和」について考える事は少ないのではないか?

2000年国連特別総会における『ミレニアム宣言』
格差の問題
→一日一ドル以下の生活水準の人口の削減
→最低限の人間らしい生活を出来るように・・・

日本における『平和』とアフリカにおける『平和』
・タンザニア初代大統領ニエゲゲ
彼は国連本部に来て言った言葉「先進国の言う平和と我々、アフリカの言う平和は異なる。単なる現状維持では受け入れない。植民地主義など現状は不公正である。」
・サウジアラビア国連大使マルーディ(当時は訓令が無く自分の考えのみで言っていた)
国連創立25周年の記念切手を発行する事になりスローガンを「平和と進歩」にしたところ、噛み付いてきた。「中東においては、イスラエルが武力的に有利な状況にあり、戦争で奪い取った土地を返還していないままであり、平和の次に正義が無ければ同意出来ない。」
* そして彼は1人で70数票を獲得し(根回し?)、修正された切手を発行させた。

『平和』
現状を変える平和ではないと受けいれる事が出来ない。

スリランカ和平
シンハラとタミル人の抗争が続き、2002年に和平が結ばれたが、軍事的緊張は増している。スリランカ政府は内政干渉を嫌がり、国連や人権理事会 で議題に上がる事に反発している。
日本はODAを平和の配当としている

『保護する責任』
国連は国家間戦争を予防及び停止する主体的役割があり、2番目に途上国の貧困を解消させるための開発がある。そして3番目にそれぞれの国に住む個々の人間が安心して生活出来るように人権を保護する役割がある。

『破綻国家』
ある統計では50近くあり、政府によっては個々人の人権を守る事が出来ない政府もあり、また人権に関心のない政府もある。そこで、各国政府には個々の国民を保護する責任があり、それを行う事が困難な場合、国連は保護する責任を有する。
国連憲章第2条第7項には「内政不干渉」がある。
1970年代のカンボジアでは国民の4分の1が殺され、また1994年はルワンダで大虐殺があり、国連はそのようなジェノサイドを傍観するしか無かった。そこで内政不干渉をそういったジェノサイドの隠れ蓑にさせてはならない。
→そういった『良心の呵責』が『保護する責任』と『人道的介入』が認められるという意識が生まれた。
では、実際、人権など細かい状況にまで国連は口出し出来るのか?
→宗教的反発!地域的反発!「人権は共通だろうが、その達成プロセスはいくつもあるのではないか?」「人権と言っても欧米的な政治的人権ではなく、個々の社会的、経済的権利の方が重要である。」

国際社会は共通の目標に向けて歩んでいるが、個別的な問題では対立点が内在するので調整が必要なのである。

国連憲章6章における国連の出来うる事とその措置としての第7章
国連憲章第8章においては、地域によって問題に対処すべきとかいてある。
例 スウーダン、ダルフール紛争ではAU(アフリカ連合)が平和維持部隊を送ったが、アフリカの部隊は装備不十分であった。そこで国連とドッキングした平和維持部隊を派遣する事になり、スーダン政府もそれを受け入れた。

日本の憲法問題
平和憲法の崇高な姿勢と戦後60年の
一つ言える事は「平和」と叫ぶだけでは平和にならないし、祈るだけでも「平和」にならない。受動的ではなく能動的な平和主義でないと意味が無い。「平和」をどういう風に達成するか考える事は重要であり、憲法9条の問題が発生する。
憲法第9条第1項は国連憲章の理念と同様であるが、第2項に関する武力 の放棄は再考が必要。「戦力の不保持」は実際問題としてどうなのだろうか?
また「集団的自衛権」に関してはこのままでいいのか?
日本が他国の脅威となりえない範囲で防衛力を持つ事は必要で、また国際協力として国連決議及び国際社会として軍事力の使用は承知せざるを得ないのではないかと思う。
憲法改正をするならばアジアに対する歩み寄りをすべきであり、アジアとの信頼関係を構築するのとともに多国籍軍や平和維持軍へ参加できるように憲法を改正すべきである。

平和維持活動
国連の平和維持活動は戦争中に介入する事は出来ない。停戦及び和平合意の後にしか参加出来ない。
【国連平和維持活動三原則】
・ 当事者全てが和平に合意
・ 国連は中立を貫く
・ 武器や武力を行使する事は自衛のために必要な最小限のものしか使わない。

旧ユーゴスラビア
内戦のまっただ中での派遣であった。任務は政局の安定化と陸の孤島となった幾つかの都市に食料を届ける職務の軍事的な保護であった。アメリカ政府は空爆を主張した。空爆をすると戦争アクターとなってしまう事があり、苦労した。そうなれば本来の人道支援が疎かになってしまった。

平和が保たれた後に・・・
平和、安定がもたらされれば次に開発に繋がる平和構築という任務がまっているのである。

国連改革
2年前(2005)に国連60周年を機に人権委員会を総会下部機関の人権理事会になった。平和維持とともに次の段階の平和構築のための平和構築委員会も創設された。
安保理改革に関しては、失敗した。


【事務総長の語る常任理事国の要件】
・ 財政的な貢献
・ 軍事的なPKO活動などの貢献
・ 紛争を平和に変えるための積極外交を行っている国々
日本は国連分担金の拠出額は第二位だが、政府開発援助に関しては7年連続の減額傾向にある。
日本は平和のための努力は積極的に行うべきであり、その結果として国連安保理に迎えられる事が出来るであろう。

質疑応答
Q.国家管轄権に対して人権を重要とするためにはどのようにして達成すべきか?
政府が条約を作り、それをしっかりと履行する事。
また人権理事会や人権高等弁務官事務所などに人的及び財政的に貢献するということを具体的姿勢で示せば良いのではないかと思います。

Q.憲法9条に関して常任理事国入りの関連性
憲法9条2項があるがために、軍事力を行使する可能性がある平和維持活動及び多国籍軍に対して参加を控えるようであれば常任理事国にはふさわしくないと言われるのではないか。

Q.改憲されるのであればアジアの理解を得るために何をすべきか?
憲法9条を改正するという事は、アメリカよりの現状を是正する事にもなりうる。集団的自衛権の問題でアメリカとの協力の場が増えるという危惧は理解が出来るが、日本の国益をベースにするならば当然のことであれば、日本の国益に適わなければ友好的に話し合っていけば良い。
アジアとは対話、そして信頼醸成の中で

Q.軍事的競争が続く「真の平和」を実現するために国連が何をすべきか?
エスカレーションを防ぐためにも透明性を促進させる。そして攻撃的な武器ではなく、防衛的な武器に限定させる事が必要。

Q.ODAに関する国民意識への私見
ODAのGNI比0.7%以上を出して頂きたい。

Q.ODAをすぐに平和のために投資する事が出来ない。詳しく。そしてどう使うべきか?
今の使い方は理想的ではない。また相手国の緊密な相談が必要である。それぞれの国家の腐敗の問題、効率の問題がある。
内政干渉にならない範囲で効率的な運用は不可能ではない。(中国での事例)

Q.ASEANプラス3がEUと比較して話して頂きたい。
大国の不参加。
中国、インド、日本という巨大な国が歴史的な経緯などからいっても一緒になれない。
ただEUに関しても50年かけて結集度をあげていったのでその努力が必要。

Q.日本の安保理の常任理事国入りについて、理事国後のビジョンが不明確。平和構築委員会や経済社会理事会で頑張ればいいのではないか?そうゆう選択肢はないのか?
ビジョンが見えない。
日本はかつて国際連盟の常任理事国であった。しかし大きな決定を果たせなかった。
ステータスシーカーになってはならない。またアメリカのような軍事力に頼るのも良くない。日本らしい貢献の仕方を国民規模で討議する必要がある。

Q.PKOの滞在期間。
ケースバイケース。リーダーの質や状況による。ただ出来る限り短い期間にする。
カンボジアPKOでは人権NGOを要請し、国民が人権監視を行えるよう種をまいた。
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by smile-and-happy | 2007-05-17 22:57 | その他
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