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オーストラリアの若者フェアトレード会議報告-Fairly Educated 2015 2日目-

2015年7月4日から6日までの間、オーストラリアのアデレードで開催されているフェアトレード活動にかかわる若者のカンファレンス、Fairly Educated Conference 2015に参加しています。

Fairly Educated Conference 2015も2日目です。

基調講演
別の投稿でお伝えした通り、まず、オックスファム・オーストラリアの職員からフェアトレードについての講演がありました。
続いて、フェアトレードラベルをはじめとしたラベルに関する仕組みの理解を高めるための講演、そして、オーストラリア発祥のNGOであるOaktreeによる社会運動の8つのステージに関する講演がありました。
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Oaktreeの講演では、社会運動を8つのステージに分け、以下のように分類をしていました。

1. Normal Times
⇒その状況に対してまだおかしくないと思っている
2. Prove Failure of Normal Institutions
3. Ripping the condition
⇒主張に対する支持が徐々に広がる
4. Take off
⇒デモやイベントなどの形で主張が可視化される、人々の注目が集まる
5. Perception of Failure
6. Majority Public Opinion
⇒一般大衆の中で主張が受け入れられる
7. Achieving Alternative
⇒世論の多数派になる。
8. Continuation

この分類の仕方は面白かったです。
以前、他の団体で聴いたものはキャンペーン戦略というものが多かったので、通常時からの分析をしている点でも新しいさがありました。(その反面、ムーブメントづくりにおける綿密さはこちらにはありませんでしたが。)
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フェアトレード大学
2日目は変革の手法を学ぶ(Learn to change)を掲げていることもあり、フェアトレード大学についてのセッションがいくつかもたれました。
The Fair Trade Associationの事務局長のChrisがSkypeで活動を紹介(本当は会場に来るはずだったのだけれども、航空チケットの日付を間違えたそうです笑)、そして、昨日に続けKittyがフェアトレード大学について詳細な説明を行いました。(正確には2セッションで行いましたが、ここではまとめて記載しています。)
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<フェアトレード大学になるために必要なこと>
・ 常設のフェアトレード委員会
・学生自治会での支持する決議
・フェアトレード商品が学内にある、販売されていること
・フェアトレードコーヒーと紅茶が学内でデフォルト(規定)のものとして販売されていること
・学内でフェアトレードの啓発活動がなされていること
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<フェアトレード大学を続けるために必要なこと>
・年次ごとの報告
・更新料金の支払い
・常設のフェアトレード委員会がつづいていること
・フェアトレードの購入と販売が学内で続いていること(購入するのは大学)
・フェアトレードの啓発が継続的に行われていること

ワークショップセッション
2日目には多くの分科会が開催されました。そのうち一つは私が主催するもので、異なる視点から社会正義を考えるというものでした。それについてはまた別途投稿します。
全部でワークショップのブロックは3つ(予定では4ブロックでしたがタイムマネジメントとChrisのフライト事件の関係で3つに急遽変更)あり、私は最後のブロックの担当だったので他のブロックの時間は参加者としてワークショップに参加しました。

まず1ブロック目で参加したのはNavigating Student and University Politicsのワークショップで、なんと講師は学生政治活動家のLeon。彼は学生自治会(Student Union)に関係して活動している学生で、オーストラリアにおける学生政治とその中での戦略について細かいレクチャーをしてくれました。
彼はFlenders Universityの学生で、まずは学内の政治構造(大学理事会や学生協会、学務課、事務課など)を説明してくれました。また、オーストラリアには全国的な学生の政治機構もあるそうで、Flendersからは6名が選ばれてNational Unions of Studentsに派遣されるという仕組みとのことです。
National Unions of Students内部での勢力図として、労働党左派、労働党右派、自由党、インド国民党系など、それぞれの政党系のグループ構成などの紹介がありました。

そして、話はやや戦略面に入っていき、以下の3つの事柄が重要だと指摘しました。
・ ゴールは何か?
・ そのために誰の考えを変える必要があるのか?
・ それを達成するためにどのように取り組めばいいのか?

50分のワークショップだったため、内容的に踏み込みはいまいちでしたが、オーストラリアの学生内政治を学ぶ上では非常に有用でした。また日本と異なり、学生自治会が一般学生との間に壁がないのも特筆すべき点でした。

2つ目のブロックでは、ホストハウスとして宿を提供してくれたWillによるPower-Mappingのワークショップに参加しました。このセッションは何と野外で実施されました。
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まず冒頭ではWillよりS.S.M.A.R.T.についてのレクチャーがありました。日本でもよく行われますが、これは行動する際、ゴールを明確化するために認識すべき6つの点についてで、詳しくは以下の通りです。

S: Specific
S: Strategic
M: Manageable
A: Achievable
R: Realistic
T: Time-Bound
*なお、私はMはMeasurableだと認識しています。
*気になる方は「SMART 分析」などで検索をかけてみてください。

そのうえで、Power-Mappingに移っていきました。
Power-Mappingでは、縦軸を権力があるかどうか、横軸をフレンドリーか否かとし、大学内のアクターを分類していきました。そして、下位にいる学生(自分自身)をスタートとして、どう上位の人々をフレンドリーにしていくかを考えていきました。
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この作業で感じたことは、学生たちが大学理事会の理事の任期や選任方法をしっかり把握しているということでした。日本ではなかなか認識している学生は多くないように感じます。

2日目のソーシャルナイトは。。。
2日目のソーシャルナイトは場所を大幅に移動して郊外の大学の体育館で行われました。会場までバス移動が面倒だったので、地元出身の学生の車に便乗して私は移動しました。
前半はヨガ組と体育館でのスポーツ組に分かれ、私はスポーツ組に入り、サッカーを行いました。屈強なオージー男性陣に混じって、意外にアジア系の女性陣がサッカーに参戦してきました。
軽食ディナーを挟んで、後半は、スウェットショップに関するドキュメンタリー(ヴァンダルナシルバやソフィーなどもでてきました)組とスポーツ組にわかれました。私はドキュメンタリー組に入りました。かといって、ドキュメンタリーが見たいというよりも、それ以上に、参加している学生たち観察をし、時期コアメンバーのあたりを付けたいと思ったのもあります。
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ここでもベンジェリ
なお、ソーシャルナイト2日目は、Ben & Jerry'sのアイスクリームが無償提供されました。
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しかも大量に。一人で食べるサイズではないのですが、それはやっぱりオーストラリアなのでしょう。
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おまけ
ソーシャルナイト後半、アイスクリームが配られた後、ドキュメンタリー中に水を飲みために部屋を抜けると、体育館内でコーディネータのBecがおり、呼び止められました。
彼女とは2014年のフェアトレードタウン会議で出会って以来の友人です。
団体運営や学生のネットワーク組織の戦略についてわりと深く意見交換をすることができました。

どの国でもそれぞれに課題を抱えていながらも、自らの信念に基づいて活動を続けているものです。頑張っている同志がいると、自分も日本で頑張ろうという気持ちになってきます。
by smile-and-happy | 2015-07-06 05:27 | コラム(その他)
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