2009年12月、デンマークの首都、コペンハーゲンで開催されたUNFCCC(国連気候変動枠組条約)のCOP15(第15回締約国会合)が閉幕した。
アメリカを中心とする一部の国の密室会議によって作成された「コペンハーゲン合意」に対して、本当の合意ではなく、多くの非難が集まった。
*翌年に行われたメキシコ、カンクンでのCOP16では、再度、話し合いがもたれ、カンクン合意として公式に合意文書とされた。
2009年のコペンハーゲンでの会議では、会議終盤に到着したアメリカのオバマ大統領が直接交渉にあたるなど、それまでの会議とは異なった様相も見られた。従来、国際会議においては、官僚が細かい調整を行い、首脳陣は最終的な部分のみの参加がほとんどであるが、そのときはオバマが直接交渉にあたった。
アメリカの署名キャンペーンサイトであるAVAAZは以下のようにこの動きを評価している。
「コペンハーゲンでの合意やそれに向けたプロセスは不十分であるが、オバマ大統領を含めた各国首脳を交渉のテーブルにつかせた背景として、前年度に開催されたCOP14以降、世界各国で2億人以上の人々が街頭に出て、声を上げたこと。人々の声が首脳陣のプレッシャーになったことを忘れてはならない。」
特に、アメリカにおいては、2008年にオバマが大統領に選出されて以降、若者を中心に環境政策を求める声は高く、そうした若者を中心にした集会であるPowershiftでは数万人が集まり、署名を行えば30万以上が集まるという状況であった。また、オバマ及び民主党は、そうした人々に支持を受けており、2010年の中間選挙を前に、危機意識もあったと考えられる。
こうした動きを考える上で、忘れてはならないのが350.orgである。
気候変動に対する運動として、世界で最もポップで知られており、特に、世界中の若者が多く参加している活動である。
二酸化炭素の排出量を350ppmまで削減することを目的に活動しており、何よりも、映像とSNSなどニューメディアを駆使し、言語の障壁を超えて世界各国で活動が広がっている。
前述のCOP15を前にした活動でも、2009年10月24日をグローバル・アクションと指定をし、アクションを呼び掛けていた。
その結果、180以上の国と地域で5200ものイベントが開催された。各国のメディアにも大きく取り上げられ、世界各国の首脳にもプレッシャーとなった。
さて、そんな350.orgの共同創設者であり、国際キャンペーン・ディレクターであるWill Batesが日本にやってくる。
Willを招いて、世界における社会変革のグッドプラクティスを学び、私たちがどうやって世界を変えることができるのかを考えるソーシャル・チェンジ・ミートアップが開催される。
しかも、その主催団体は、これまでにノーベル平和賞を3度のノミネートを受けており、世界90か国以上で活動する国際協力NGO、オックスファム。
ソーシャル・チェンジ・ミートアップ-オックスファム×350.org-
http://oxfam.jp/2013/10/1117_350org.html
facebookイベントページ
https://www.facebook.com/events/227953844030818
開催は来週ということで、企画が楽しみだ!