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La Patata Dolce



ユースによる社会の変え方(日本における国際協力の場合)

フリーザチルドレンの創始者の一人であるクレイグ・キールバーガーは、これまで述べ5万人以上の子どもに教育の機会を提供した。

さて、クレイグは今、30代前半なのですが、彼が活動を始めたのは何歳の時でしょう?

答えは、彼が12歳のときです。


よく、国際協力活動に関わっている学生団体の人に会うと「学生だからできること」というフレーズを聞く、確かに学生の持つ、もしくは、ユースの持つ「強み」と「弱み」を知った上で、活動することは必要だと思う。でも「学生だからできること」を「学生でできること」という風に制限にして考えてもらいたくはない。
そして、国際協力活動を目的にしないで、地球規模の課題の根本的な解決に直結するよう、自身がどう関われるのかを考えて行動してもらいたいと思う。
「国際」という言葉は魅力的な言葉で、ある意味、ファッションのような意味合いで広がっていくことがある。言葉が独り歩きして、国際協力に関わっていることが「すごい」と思われたり、「かっこいい」と思われたりすることもある。
ポップさや楽しい要素を出すことは、活動を広げていく上では大切な要素だけれども、最も考えるべき課題の解決とその本質的な中心人物である現地の人々を第一義におくことを疎かにしてはならない。

そのうえで、欧米をはじめ、フィリピンや南米、韓国などでも活動をする際のひとつの軸となっている「社会的公正/社会正義」について話を進めたい。

オーストラリアでユースによるフェアトレード活動の推進を行っているプラットフォーム、Fairly Educatedがある。2009年に立ち上げられ、それから3年余りで、オーストラリア国内の大学の3分の2にフェアトレード活動を広げ、全体の20%の大学が「フェアトレード大学」と宣言させ、大学内における基本的な買い物の選択肢にフェアトレード商品を設置することに成功している。
設立者のVicとChrisは、大学時代の友人でも会ったので、度々彼らとFacebookなどを通じて話をする機会がある。彼らが活動の根本においているポジションに「社会的公正/社会正義」という考えがある。

まっとうに働いているのに十分に食べることができない。
当たり前に享受すべき教育や保健医療(これを権利といいいます)がない。
許容できないこと、そうした状況に追い込まれたり、放置されたりしていること、それを正すこと、これが社会的公正/社会正義の本質的な位置づけだと私は考えています。

*日本だと「正義」という言葉を、イデオロギー的に使いすぎるため、普遍的な要素といての正義を使いにくい環境になっています。

日本における国際協力活動を見ても、「ノブレス・オブリージュ」的な考え方、つまり高貴な存在は社会的にとくとなる活動をしなければならない、あるいは、チャリティ的要素である「かわいそう」だから助けるという動機が表面化しているようにも思われる。
もちろん、同じ人として余りにもおかしい状況だからただしていきたいという考えを潜在的に思っている人もいますが、それを社会的公正/社会正義という言葉と文脈で考えることは一般的ではないと、少なくともユースの活動に関わっていて感じます。

*社会正義という軸にたてば、国内も国外も関係なく、同じ行動様式で活動をとれるはずです。海外の貧困も国内の女性の経済的苦境やハウジングプアの問題も同じく社会的に不公正な問題といえるでしょう。

こうした理念的な面とともに、日本で弱い点として方法論として、構造的に取り組んでいくことが弱いことが挙げられます。多くの国際協力活動はサービス・デリバリーを念頭においていることが多いです。つまり、学校建設や農村開発、マイクロファイナンス的手法、BOPも含まれます。いわゆる国際協力と言われて想像する活動です。これは、JICA、NGO、学生団体に共通して言えることです。

オーストラリアのブリスベンに行ったときに、ワールド・ビジョンの学生グループであるVision Generationが街頭でピエロの格好をしてプラカードをもって、パフォーマンスをしていました。
ユースによる社会の変え方(日本における国際協力の場合)_e0030353_1112857.jpg

彼らは自分たちが行動し、意思を示すことで、政策を決定している人々を動かし、より多くの人々に影響を生むことができるとしっかり認識しているのです。だからこそ、こうして、メディアを呼べるような活動をし、実際にメディアにも紹介をされていました。
もちろん、こうした政策的なアプローチは、学生だけではできないので、NGOの中でも専門的な知識のあるNGOの政策提言と協力して実施することで、機能しています。
ユースによる社会の変え方(日本における国際協力の場合)_e0030353_1112379.jpg

*ただ、こうした政策的なアプローチ以外にも現地でのボランティアや寄付活動は数多く行われています。オーストラリアに限っていえば、たとえば、大学にある、国際協力NGOオックスファムの学生グループの在籍メンバーは100名以上いる場合がほとんどで、主な活動として、政策的なアプローチへの参加とともに、啓発活動(知ってもらうための活動)や途上国支援のための寄付金集めなどしていますし、休みには、それぞれに近隣の島嶼諸国などでボランティア活動に参加している学生も多くいます。

日本という環境を考えたときに、こうした政策的アプローチが、歴史的にも一般的ではなく、政治の不安定さと有権者教育の欠如などにより、政策的なアプローチを選択肢として考えることができない状況がひとつのボトルネックになっているように思います。

NGOも寄付を集める活動に重きをおいている場合が多く、政策提言をしている場合でも、社会に対するアプローチ(キャンぺーン)を行っている団体は少ない。学生やユースが関わる場合、事務作業やイベントのボランティアが一般的になってしまい「使われている感」がどうしてもぬぐえないという課題もあるように思います。

ただ、ユースを(過度にもてはやさないうえで、)パートナーとして位置づけ、活動をしているプログラムもないわけではありません。

フリーザチルドレン
http://www.ftcj.com
子ども自身による活動を念頭におき、活動を展開しています。

■テイク・アクション・アカデミー・ジャパン
http://www.ftcj.com/youcan/TAAJ/2013TAAJ.html
フリーザチルドレンが行う小学生から高校生を対象としたトレーニングイベント。


オックスファム・ジャパン
http://oxfam.jp
世界94カ国で活動するNGO。貧困解決のためにユースとのパートナーシップを世界的に展開。

■ユースプログラム
http://oxfam.jp/whatyoucan/cat368
ユースによる世界を変えるプログラムとして、高校、大学、若手社会人などが行えるプログラムを展開しています。

・CHANGE Initiative
http://oxfam.jp/2010/09/change_initiative.html
学生を対象にした国際協力リーダーシップ・プログラム。全国から集まった仲間とともにトレーニングを受け、その後一年間、キャンパスから世界を変える活動をオックスファムとともに行う。

*CHANGE Initiative(アメリカ版CM)


*アメリカのプログラム参加者から日本のメンバーへのメッセージ

こうした機会を活用して、社会を変えるムーブメントに参加することは選択肢として有用だと思います。
どちらの団体も海外での蓄積もあり、変化を起こす上でのリソース・ネットワークは将来にわたって有益でしょう。
by smile-and-happy | 2012-12-08 11:26 | コラム(その他)
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